スホーイ Su-30MKIを見に電撃有給
皆さんはベレンコ中尉亡命事件をご存じだろうか。
時は1976年9月。北海道函館市の上空に突然轟音が鳴り響いた。当時ソビエト連邦の最新鋭戦闘機だったMig-25に搭乗したヴィクトル・ベレンコ中尉が海面すれすれの超低空飛行で日本のレーダー網を回避し、函館空港に亡命したのである。
実用ベースでは2022年現時点でも破られていないマッハ3の超音速戦闘機は当時のアメリカにとって脅威の一つであった。機体はその後機体検査のため分解され、米軍のC-5Aギャラクシー輸送機で茨城県百里基地に移送された。機体検査によって、実は電子制御に真空管が使われていたなど、実はそれほど脅威ではないことが判明した。逆に米ソ、日本ともに低高度のレーダー探知に課題があることが判明した。
百里基地まではF-4EJ戦闘機2機が随伴し護衛にあたった。また、函館に駐屯する北部方面隊第11師団普通科連隊は、ソビエト連邦が破壊行動に移る可能性があるとし作戦準備に入ったという。
自分の義理の父親はこの時函館に居て、ミグ25の音を聞いたというが、今まで聞いたことのない轟音だったと言っていました。
話を戻そう。
それから46年の月日が流れた。2022年12月。インド空軍と航空自衛隊が百里基地で合同訓練を行うというニュースが流れた。1月10日から1月26日の約2週間だが、インド空軍の航空機とは。。。
スホーイSu-70MKIフランカー
ロシア製の戦闘機だ。東側の戦闘機が日本に上陸するのはベレンコ中尉事件以来である。しかも合法的に。
1月17日。自分は急遽上長に「有給取得」を申請。実は11月までに取得せねばならない有給があったのだが結局取得していなかったため、割とすんなり申請は通った。
1月19日朝4時50分。自転車(バイクフライデー)を搭載し輪行。午前7時30分。石岡駅で展開。
8:30茨城空港着。スホーイ、キャノピー上がっている。朝一のスカイマークエアラインズの上がりを見て離陸方向を判断。
セブンイレブン裏まで自転車で移動。
セブンイレブン裏(通常ホコ天・と言われていた。今日までは)につくとたくさんの車と撮影者。と警察。
自分は自転車だったので何も言われなかったのだが、10:00頃から警察から警告が入り、駐車車両は移動せよ。さもなくば撤去作業に入る。と。あっという間に車両が一掃されてしまった。
と警察に目を取られていたら遠くからジェット音が。
1機目。F-2
と、間髪いれず2機目。フランカーだ。滑走路エンド手前で捻り。曲がるの早いから腹しか映らないw
続いてT-4 2機。なんか百里で見ると入間で見るよりいかついように見えるのは気のせいだろうか。
そしてフランカー2機目は長めに目の前を通ってくれました。なんか今までに聞いたことがない金属音がする。ジェット音の中にヒイインというかヒョオオオというかそんな感じ。これがリューリカ設計局製AL-31FPターボファンエンジンの音か。。。
まさかF-2とスホーイが並んで編隊飛行するなんて時代が来るとは。実は今から10年位前にシンガポールでエアショーが行われたときにマレーシア空軍のスホーイが来ると聞いたので、シンガポール渡航を計画していたことがありました。それくらい珍しいのだ。
4機目はハイレートで離陸したのですが、上記4枚は1連の流れです。上昇したあと捻って方向転換しながら移動するという、これが推力偏向ノズルというヤツです。ありがとうございました。
あらかた予想通りだったのですが、午前中で訓練は終了。12時半に撤収しました。
帰りに素鵞神社で百里神社御朱印をいただき、石岡駅まで自転車で移動。何気に石岡から茨城空港まで12キロ、セブン裏まで含めると19キロ近くあるので往復で40キロ近く走ることになり意外と運動にもなった。帰り際にフランカーとは違う暴力的な轟音が聞こえた。これはあとでツイッターで知ったのだが小松基地のアグレッサーが2機降りたらしい。
帰りはスホーイ設計局に乾杯(駅からはもちろんタクシーです)
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