水道橋立ち飲み:うけもち閉店に寄せて
最近、自分の周りにいわゆる「定年」を迎える人が多い。
先週末にウチの会社を辞めた部長がこんなことを言っていました。
「最後に一言。みんな下を向いて表情が暗い人が多いよね。みなさん上を向いてくださいねー。
もしこの会社を後にすることがあったとしても、上を向いて後にした人は今でも付き合いがあります。
下を向いてる人はどっか行方不明になっちゃうのね。同じ人生なんだから上を向いて明るくねー。」
快活な声で会社を後にした部長はなんか素敵だなと思いました。
実は同じタイミング、9月28日で一つの酒場が店を閉じました。
登山、飲み会、カートだ何だで色々このブログでも取り上げてきた「うけもち」です。
オール300円、ホッピーセット300円ナカ100円
日本酒は自分はクロサワとひやおろしが好きでしたね。
料理はスパサラにウニを載せて食べるのと、冬場の肉豆腐、稚貝、たこ干しを冬場炭火で炙って。
なんてやってましたね。
そんなメニュー表もすべてバッテンがつきました。
9月第2週の月曜にうけもちにちょっと寄った際に、「今月末で店閉めるよ」と聞いたときに、ショックというよりも、「あぁ、来るべき時が来たんだな。」という感覚でした。
というよりこんな豊かな時間をありがとうという気持ちでいっぱいでした。
うけもちは酒場というよりサークルですね。でもサークルだって卒業したら別々になるわけなので、気持ちがみんな良い状態で店を畳むことが出来て、umタソ(店主)はなんて幸せなんだろうな。と思ったりもしました。
明るく会社を後にした部長の姿とumタソがうけもち最後の日に一瞬重なりました。
「うけもちには影が無い」
なんてどっかのサイトの口コミで見たことがあります。
でも実は、影の部分もUmタソはしっかり見てきて、それをコントロールしながら自分の店として維持できたのはumタソのまるで山中の巨木のような「自分の店」としての信念があったと思います。何度も客に怒っているのを見たことがあります。僕も「うるさいからボリューム落として」と何度も言われたことありますし。
色々な人が居ましたね。去っていった人もいますし、毎日のように来ている人もいました。
ただ、その人たちが、うけもちという場と時間を共有し、酒をのみ、会話したことだけは事実だなぁ。
んなこたぁどーだっていーんだよ。
umタソへ。
豊かな時間をありがとうございました。あと、自分を穂高に連れて行ってくれて、ありがとね。
築地市場が閉じられた翌々日。
10月8日寄稿。
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コメント
とても好きだったお店なので残念ですが、店主さんのやり切った感のある最後の写真を見てちょっとほっとしました(^u^)
投稿: sarukitikun | 2019/04/11 16:46
コメントありがとうございます。って、僕じゃないんですけどね。閲覧していただいてありがとうございます。かな。
Umタソには連絡取れるので、お伝えしときますね。
投稿: だーたか | 2019/04/11 22:27